無料入学

店舗設計デザイン

プロに店舗のデザイン設計を依頼する前にやるべき3つの事

店舗デザイナーなどのプロへの依頼の仕方で、成功する店舗ができるコツがあるのをご存知ですか?

ここでは数多くの店作りに関わってきた一級建築士が、プロにデザインや設計を依頼する前にやるべき3つのポイントをお伝えします。

コロナ感染の影響もあり、飲食店、美容室や物販店など10坪以下のお店を出す人が増えています。

小さい店舗の良さは、出店費用が抑えられるだけではなく、開店後の運営コストも最小人数で抑えられます。

失敗のリスクを最小限に抑えられ、自分の強みに特化できるのも小規模店舗の良さです。

10坪以下の流行る店づくりをしたい人は、成功できる店舗デザインの依頼の仕方のコツがわかるので、最後まで読んで下さい。

無料のプラン提案を依頼をする前にするべき3つのこと


10坪以下の店舗は、あまり儲からないからプランの提案に十分な時間がかけてもらえない。

バブル期で業者が忙しい時期ならばいざ知らず、現在は仲介サイトで、無料でデザイン案を募集することも可能です。

多くはコンペ形式で、採用されない限りはプランを出してもタダ働きですが、実績を積みたい設計士やデザイナーなどの応募が多数あります。

そこで自分が頼みたいデザイナーを見つける事も可能ですが、依頼前に3つのポイントを整理しないと、採用後でも上手くいきません。

特に10坪以下の店舗の場合は、無駄なく強みを明確に絞る必要があるので、プロに依頼する前の作業は特に重要です。

店のコンセプトを明確にしておく

流行りの自然派の高級パン屋を出店したいから、などのレベルではありません。具体的なイメージまで落とし込んでいるか?です。

店の核になるコンセプトは、以下のことが決まっていないと出来ません。

  • ペルソナ(ターゲットのお客様の姿)
  • 自分の店の強みとキラー商品
  • 何の価値を伝える店か?(他店との差別化)
  • 数年後までの事業計画(未来のなりたい姿)

特に、ペルソナの設定は重要です。
サービスや商品を買ってくださるお客様が誰であるか?によってデザインだけでなく、商品構成や店内のレイアウトも変わってきます。

無論、出店後で想定していたペルソナ以外にターゲット層を変えないといけない事もあるかもしれません。

商売はやってみるまでわからない面はあり、環境に応じて柔軟に対応することは必要です。
しかし最初は、できるだけ狙ったペルソナにヒットさせるように全力を尽くすべきです。

出店時に狙う客層と、実際の需要がズレない方が、余計な労力はかけずに済むし、店が成功する確率は高くなります。

運転資金も考慮した出店にかけられる総予算の把握

出店予算がいくらぐらい必要なのか?知りたいから無料のコンペを利用する。
このような依頼の仕方は、双方にとって時間の無駄です。

なぜならば、デザインは予算の上限がなければ、いくらでも自由にできるし、現実とかけ離れた夢だけが膨らみます。

曖昧なプラン提案を採用しても、結局はデザインイメージと現実の予算との擦り合わせの作業が必要になります。

この擦り合わせに多くの時間と労力を使うのは勿体無いです。

店のデザインが、勝敗に大きく関わる高級品などを扱う場合は、デザインイメージを何よりも大切にするべきだという反論もあるかもしれません。

最初から予算を決め過ぎると、自由な発想が出てないので、コンペで予算ありきは、良くないという意見もあります。

しかし、これらの意見が正しいのは、予算が際限なく自由に使える場合の時だけです。

現実を見てください。
実際に実現できない物をプランで提案されても仕方がないです。

大切なことは限られたリソースの中で、店を成功に導くことです。

リソースとは、お金(軍資金)です。
これが幾らまでならば、使えて勝負できるか?正確に把握しておくことです。

その中で、店に使える予算内でできるプランを提案してもらうと、採用後もスムーズに実施設計に取り掛かれます。

ここでの注意点は、店舗に改装の費用だけでなく、運転資金も必ず確保しておくことです。

最低でも開業後の半年間は、お客様が来なくても店が回せるだけの運転資金も欲しいところです。
今回のコロナ感染のように想定外の事態も起きます。

もし、自分がイメージする店にかけられ予算がない場合は、融資も検討する人も多いです。
ただ、その場合も安易な返済計画は立てない方が安全です。

もし、無理な場合は、もっとお金を貯めてから出店するなど、自分の力量に合わせた出店計画を検討するべきではないでしょうか?

特に飲食店の閉店率は高く、1年目で約3割、2年目になると約5割が閉店し、3年目では7割が廃業すると言われています。

廃業してダメージを負うぐらいならば、最初から慎重にし過ぎても損することはないです。

自分が譲れないモノの優先順位を決める

予算をかければ、自分が作りたい店は、大概はできます。

しかし、多くの人が、予算の壁にぶつかるのが店舗デザインです。

この時に大事になることは、自分が店を出店する時に絶対に譲れない物を明確にすることです。

予算をかける部分の優先順位を決めないと、必ず予算は足りなくなります。
設計デザインは、膨らませる事も大切ですが、実は不要な物を切り捨てて、本当に必要な物だけに絞る作業も重要です。

デザインを依頼する前に、自分は何に一番こだわりたいのか?これをデザイナーに伝えておく方が、自分のイメージに合うプランが出てきやすくなります。

プロからプラスアルファの提案を引き出すのが成功のコツ

10坪以下の小さい店であれば、簡単なレイアウトであれば、建築や内装の知識がなくても描くことはできます。

店のオペレーションであれば、本職である依頼者の方が、使い勝手には詳しいかもしれません。
しかし、それでも店舗デザインのプロに頼むメリットは、プラスアルファの提案がもらえるからです。

逆に言えば、言われた条件だけを形にするだけのデザイナーであれば、物足りなく感じると思います。

オシャレなデザイン案を提案してもらえるだけではなく、自分が気が付かなかった店作りの新たな視点を気づかせてもらえる。

双方が対等の立場で、プロ同士が意見をブラッシュアップしていける関係こそが、成功できる店作りのポイントです。

そのためにも、デザイナーや設計士に依頼する前に以上の3つのことを整理しておく方が、プロは良い仕事ができます。

プロに良い仕事をさせて、予算に限りはあっても最高の店舗を作る、これを心がけると成功する確率は高くなります。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。